空き家手帳 空き家の悩みをまとめて解決!

空き家の基礎知識

買い手や借り手がいない時 管理サービスが次々登場 最後は住む選択肢も

なかなか買い手や借り手が見つからない

買い手や借り手が見つからない場合は、空き家の維持をしつつ、気長に買主や借主を探すことになります。

このとき使えるのが「空き家の巡回サービス」です。全国の空き家の増加にともない、不動産会社や住宅会社、鉄道会社などが空き家の巡回サービスを開始しています。 これは空き家の鍵を預かった上で、おおむね月に1回巡回確認し、状況を報告してくれるサービスです。 確認をするときには室内の通気・換気・通水などを行うため、建物の劣化防止を図る効果が期待されます。さらに草刈りや立ち木剪定、ごみ処分などにも対応してくれるサービスもあります。

料金は月数千円から1万円程度。コストはかかりますが、建物をしばらく空き家にするなら検討の価値はありそうです。

また、空き家が遠くにあってなかなか頻繁に見に行けないなどといった場合は、大変ありがたいサービスになります。

住むのも一案

売却や賃貸を検討した結果、どちらもなかなか決まらなかったら、最後の選択として考えられるのが、自分で住むということです。 たとえば現在、社宅に住んでいる人などは、距離的な問題があったとしても、空き家をリフォームして引っ越すことは選択肢の一つでしょう。

空き家に住むメリットは、「活用を検討する前に」でもお伝えしましたが、 いったん自分が住むと空き家が自宅となり、いつか売るとなってもマイホームについてのさまざまな特例を利用することができることです。

たとえば空き家が非常に地価の高いエリアにあり、いつかは売ることを考えるなら、土地の含み益はかなりの額になります。そこでいったん自宅として住み、「居住用財産の3,000万円特別控除」の特例の適用を受けるのです。

この適用を受けられれば売却益(譲渡所得)から最高3,000万円が差し引かれ(夫婦共有名義であれば、それぞれ3,000万円なので、合計6,000万円)、手取りが最大1,200万円違ってきます。

不動産はいつかは売るという出口を考えるとき、税金で成否が決まります。自宅は持ち家推進政策の結果、さまざまな優遇税制があります。たとえば取得時の税金や所有しているときの固定資産税が優遇されるだけでなく、 売却したときの譲渡益に対する税制も大きく違います。これは自宅を住み替えるたびに発生する譲渡益を無税にすることで、資産形成する方法として一般的になりました。

従って含み益のある空き家があるなら、そこにいったん住むというのも、ひとつの有効な選択肢です。 相続で取得する空き家は立地を選べるわけではありませんので、念のために売却のことも考え、冷静に含み益の計算をして、貸すか貸さないかの判断をするといいでしょう。

まとめ

空き家は売るにしても貸すにしても市場では中古物件となります。日本は他の先進諸国と比べて新築住宅の流通率が高く中古住宅の流通が著しく低くなっています。(中古住宅流通率は、日本が13.6%、アメリカが90.3%、イギリスが85.8%、フランスが64%)

それでも以前と比較すると中古住宅の流通率は高くなっており、背景には政府の施策だけでなく、建築技術の発達や昨今のDIYブームなどがあり、これからも中古住宅の流通率は高くなると考えられます。

本コンテンツは、『空き家は2018年までに手放しなさい(SB新書、2016年1月)』の著者であるスタイルアクト株式会社代表取締役の沖有人氏の監修により作成しました。 スタイルアクト株式会社では、相続納税ニーズから生まれた土地売却の仕組み『スタイルランド』を提案しています。