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空き家の基礎知識

空き家対策特別措置法 法律制定で、空き家は放置できなくなった!

2015年、放置された空き家について新しい法律ができたのをご存知でしょうか?この法律、実家があったり、相続する不動産がある人にとってはとても密接な関わりのあるものなんです。

法律制定の背景とその目的とは?

空き家が増えると、地域社会には大きな問題が出てきます。誰も住んでいない家は次第に荒れて景観が悪くなるだけでなく、 ゴミが不法投棄されたり、放火や不法侵入などの犯罪が起こったり、あるいは大きな地震が発生したとき空き家が倒れ、道をふさぐおそれもあります。これは地域にとって非常にマイナスです。

そこで国もこの「空き家問題」に危機感を募らせ、対策に乗り出すべく2015年に「空き家等対策の推進に関する特別措置法」、略して「空き家対策(特別措置)法」を制定しました(具体的には2014年11月19日に国会で成立し、翌15年の5月から施行)。

その目的は、「適切な管理が行われていない空き家が防災、衛生、景観等、住民の生活環境に深刻な影響を及ぼさないよう、命や身体、財産を守るとともに、あわせて空き家の活用を促進する」というものです。

この法律の大きなポイントは、 倒壊の恐れのある空き家や衛生上著しく有害となる恐れのある空き家などを、各市区町村が「特定空き家」として認定し、 所有者に対して撤去や修繕の命令を行い、もし命令に従わなければ市区町村が強制的に撤去し、かかった費用を所有者に請求することができるようになったという点です。

従来はせいぜい空き家の持ち主に連絡して、なんとかするよう「要請」するくらいしかできなかったので、市区町村の権限が大幅に強化されたと言えるでしょう。

特定空き家の認定基準

特定空き家かどうかの認定基準については、国土交通省では次の4つを挙げています。

  • 基礎や屋根、外壁などに問題があり、倒壊などの危険があるもの
  • ごみの放置などで衛生上有害なもの
  • 適切な管理が行われておらず、著しく景観を損なうもの
  • その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切なもの

つまりもはや「ボロ屋敷」や「ゴミ屋敷」は許されない時代になったというわけです。もしこうした基準に当てはまる空き家を持っているなら、いずれ「特定空き家」と認定される可能性があります。

そうなればこれまでのように空き家をただ放置し続けているわけにはいかず、最悪の場合は市区町村によって建物を取り壊され、その費用を請求されるおそれがあります。

特定空き家に認定された建物の税制について

「空き家対策法」と関連してもうひとつ重要なことは、2015年度の税制改正によって、特定空き家に認定された建物については、固定資産税と都市計画税の「住宅用地の課税標準の特例」が適用されなくなったということです。

これにより、特定空き家になると、土地の固定資産税が最大6倍になるケースも出てきます。ということは家が建っていたとしても、土地の固定資産税は6倍になるわけで、最大のメリットがなくなるわけです。

こうしたことを考えると、「空き家をとりあえずそのままにしておく」という選択肢はもはや通用しなくなったことがわかるでしょう。 もし空き家を持っているなら、まずはこうした法律の内容をしっかり理解する必要があります。

本コンテンツは、『空き家は2018年までに手放しなさい(SB新書、2016年1月)』の著者であるスタイルアクト株式会社代表取締役の沖有人氏の監修により作成しました。 スタイルアクト株式会社では、相続納税ニーズから生まれた土地売却の仕組み『スタイルランド』を提案しています。